私が地方着物イベントを主催して集客のためにやったこと
都会と地方のイベント格差で毎夜枕を濡らしています...(嘘)
どうも、うねうねです。
イベントハイから少し時間が経って、いつものローテンションに戻って来ました。
で、長崎という地方都市、着物というマイナージャンルなわりには、お客さんが結構来てくれた今回のイベント。振り返って何をやって何が効果あったのかなど集客関連まとめてみました。また長くなりました。
はりきってどうぞー。
主催者にのしかかる「集客」というプレッシャー
いきなり重たいワードですみません。でも結構あるんだなと。やんわりとしたプレッシャー。
はじめは、仲間内でちょっと集まって趣味のフリマみたいなノリで企画したんです。この着物フリマ。
もともとは、何年か前から着物好きの別のグループの方が何度か開催していた小さなイベント。私と友人は「次あったら出店したいねー」なんて話していたものの、前グループさんの都合がつかず、次の開催が未定のままなんとなくフェードアウト。
誰もやる人がいないんだったら、自分たちでやるか!という話になり、私と友人が主催となり、昨年newメンバーで第1回を開催。といってもその当時、私は岡山に住んでいて、さらに自分の家庭のアレコレでバタついていたので、準備にそれほど関われませんでした。
第1回はこちら。
次こそは!ちゃんと準備頑張るぞーと第2回を企画。
前回もう1人の友人に頼り切ってしまった分、今回は自分が動けるだけ動こうと。
で、詳細が決まっていくうちに
「アレ?これ、かなり集客頑張らないといかんやつでは...?」と気付く私。
というのも、参加してくれた方々が、着物レンタル店の方や着付け師さん、着付け教室の先生など。私なんかよりもバリバリ着物を本業にしている方達で。そんな人達が、ご好意でかなり協力してくださいまして。
それに加えて、会場となった町家NUIという場所。まだまだオープンスペースとして動き出したばかりのヌイ。ややクローズドなイベントはいくつか開催されていたものの、ここまでオープンに人を呼ぶイベントは初めて。NUIの印象とか知名度とかそういうものに、このイベントが何かしらの影響を与えてしまうかも...?
さらにさらに、今回「日本酒バー」として、酒屋さんにも参加してもらうという初の試み。需要あるのか謎ななか、呼んでおいてお客さん来なかった、は申し訳無さすぎる...!
「(人来なかったら)ヤバい...!!!」
曲がりなりにも主催という立場になってはじめて、「集客」という責任みたいなものが芽生えた瞬間でした。イベント企画してる人達がよく頭悩ませてるのは知ってましたが、当事者になって初めて、その重みがわかりました。
集客のためにやったこと
「シュウキャク、ヤバイ」と気付いたものの、イベント主催とか宣伝とか特に経験が無い私。とりあえず、思いつくことを全部やろう!と試行錯誤してみました。
チラシを作る
まず取りかかったのがこれ。前回は時間が無かったのでざざーっと作ったのですが、今回はもう少ししっかり作ろう!と。1ヶ月ちょい前に着手。
私自身がイチから手描きでイラスト描いて、古いスキャナーで読み取り、古いPhotoshopで色を塗って、古いIllustratorで配置して作りました。2〜3日間くらいで。
ここまで自分が作らなくてもいいとは思うのですが、なんとなく実験的に。
チラシを作る時に気をつけたことは、誰に来てほしいか?をイメージして作ったこと。
イメージしたのは、
- 20代くらいの若い着物ビギナーさん
- 男性(通常の着物イベントでは少ない)
- 着物に興味がなくても、町家やお酒に興味がある人
若い人に来てもらいたかったのと、着物男子いたらお目にかかりたいってのと、着物目当て以外の人も混じったら面白そう!ということで。裏テーマ的には、県外から来てくれたら最高に面白いなーという思惑も実はありました。
で、そういう人達に伝わるように自分なりに工夫しました。
- 若い人に来てほしかったから、ポップで可愛いイラストにした
- ビギナーさん向けの講座を載せることで、初心者OKな雰囲気を出した
- 着物好きの〜と入れることで業者の押し売りは無いよ感を出した
- 気軽に町家に遊びに来て、と文章に入れた
後から考えると、男性と着物好き以外の人へのアピールは弱かったかなーと思ったので、それはFBページやブログで補足しましたが。
イラストは全体的に評判良かったです。可愛い!とお褒めの言葉をたくさん頂きました。女子ウケして良かった...。
それから、イベント情報についても最低限の配慮を。
- 日にちを西暦から書いた(ネット上や、後から目にした時などに日付だけだと、新しいものか区別がつかないので)
- 会場の知名度がなかったので、住所や地図をしっかり載せた(もし土地勘なくても分かるように)
デザインも専門でやったことは無いですが、アート活動の中で、先生がチラシ作る様子を見てたり聞きかじったことは反映しました。色んな見えないラインを揃えるとか、CMYKで作るとか、そのくらい。でも古いソフトで素人が作成したせいか、色の出かたがまちまちでしたねー。同じファイルなのにデバイスによって色変わるの謎だった。
配布は、完成したチラシデータを渡して、出店者の方が各自ネットで告知に使うなり、印刷して知り合いに配るなりしてくださいってカタチを取りました。
私自身はmyプリンタ使ってなかったので、コンビニプリントでちょこちょこ刷ってて、高くついた気がします。
枚数がかさむと、ネットプリントでどん!と刷った方が安いかもなーとも思います。A4サイズで100枚、納期を長めに(1週間〜10日)取れるなら、1000円前後とかでできるみたいです。サイズ小さくなったら安くなるかというとそうでなくて、納期で価格変わるとこが多い印象でした。サイトどこか忘れたからググってみてね!
逆に、今の人達はチラシを持ち帰らずにカメラで撮って行くから、貼ってもらう用のポスター的なチラシだけあればいいんじゃない?という意見もありました。どっちがいいんですかねー。この辺はよく分かりません。
ネットで拡散
SNS系、いろいろやりましたよ。一番コストがかからないので。およそ1ヶ月前からじわーっと始めて、残り2週間くらいで詰めて数を打ちまくった感じです。全てに共通するところは、「情報をシェアされやすい状態にしておく」ことですかねー。
- Facebookでイベントページを作成
ここがメインというか。出店者が自由に投稿できるように設定してたので、それぞれが出店商品などをちょこちょこ上げてました。リアルタイムで情報が追加されていく感じです。
- 出店者で情報をシェア・拡散
それから、出店者でFBやってる人達は、個人のアカウントからイベントページをシェア、もしくはイベント招待機能で知人に知らせたりしてました。特に、友達数1000人超えの着物界隈で発信力のある方に宣伝してもらうと、反応が違いました。発信力のある人は、こういう時有利ですねー。
Twitterはかなり早い段階から宣伝をぽつぽつやってました。
- 名前の後に「@5/27-28は長崎着物フリマ」とつけて常に目に触れるように。名前って簡単に変更できるので、イベント情報をこうやって@でつけてる人多いです。
- フリマの情報をトップ固定ツイートにして、目につくように。
- ラスト2週間くらいからbotにして、1日1回自動で呟くように設定
あんまりやったらウザいかなーって思ってたけど、他の着物界隈のイベントでそういう風にやってる方達がいて。試しに自動ツイートしてみたところ、毎回ちょっとずつRTやいいねがされるんですよ。で、これは意味があるかもしれない!と。
AutoTweetやTwittbotを使いました。
ブログ
個人ブログをやっている方達はそれぞれのブログで宣伝を。
私は主催なので、結構しっかり書きました。チラシ作るのと同じようなことを意識しながら。特に会場までのアクセスについては丁寧に書いたつもり。県外の方が見ても分かるように。ブログの良いところは、1つの記事をあとで書き直したり、書き足したり出来るとこですね。途中で色々と情報追加しました。
私はこの前後の記事もイベントに絡めてちょこちょこ宣伝入れたり、その後に出した記事がたまたまアクセス数が多いネタだったのでラッキーでした。狙ってもなかなか出来ないので、偶然の産物。
その記事はこちら。
あと、ブログ記事はなるべく細切れにやらないようにはしました。こまごまとした更新はFBページで、ブログ記事は必要な情報が載っている状態のものをメインに、その後出した記事にはメインの記事のリンクを貼るようにしました。
なんでかっていうと、私自身があちこち検索して探す時に、ブログ記事でいくつも情報分かれてると見にくかったんですよね。どのページをブックマークしとくのが正解なの?って感じで。まあ、毎度情報をきっちり入れて更新しとけばいいんでしょうけど。
友人に教えるにも、メインのページと分かるものがバーンと1つあった方がリンクをシェアしやすかった。FBページはその点、細かく更新してもイベントページ自体はひとつにまとまってるので、シェアしやすいです。
正直、Instagramでは頻繁には告知やってません。ぽつぽつくらい。
インスタのフォロワーさんは着物繋がりが多いけど、その中で長崎の人はそんなに多くなくて。インスタにシェア文化もあまりないので。リポストという方法で一応はできるけど。拡散力はそんなにないんですよねー。単純にフォロワー数が多ければ別だけど、そうじゃなければそこまで広がらないと思います。若い人が使ってるって点ではとても良いツールなのだけど。
着物情報サイト
わりと新しい着物情報サイトで「KIMONO BIJIN」というのがあるのですが、ここにもイベント情報ページ作りました。アカウント取れば、誰でも作れます。ただここも、効果があったかは謎です。地方開催のイベントはそこまでアクセス多く無さそう。
今確認したところ、LIKEは3で150viewほどです。
KIMONO FLEA MARKET | イベント | 着物美人公式ウェブサイト -KIMONO BIJIN-
お店にチラシを置いてもらう
ネットだけでなく、リアルな宣伝活動も少し。知り合い等のお店でチラシを貼ってもらったり置いてもらうようにお店を回りました。やっぱり地方都市なのでネットだけでは不安で、こういう活動も必要かと。というか、知人が音楽ライブの宣伝でやってたのをパクりました参考にしました!
主に、
- (若い人が行きそうな)カフェ
- 日本酒にこだわりのある飲食店
- いい感じのバー
- レトロな古着屋さん(洋服)アンティーク着物好きと客層が被ってるお店です
- 美容室
- アート系ギャラリー兼カフェ
などを回りました。というか、ほとんど自分が普段行ってて面識のあるところばかり。さすがに初めてのお店にいきなり、チラシ置いてください!は言いにくいので。
一応頼みに行く時にそれなりに食べ飲みするので、意外と出費がかさみます。そしてそのわりには、効果があったのかどうかがハッキリ分からないのが難点。
私の場合、イベント終わった後もお礼にもう一度回りました。そしてまた食べ飲み...普段行ってるついでだからいいけど。リアルなお店のいいとこは、お店の人から生の情報や感想を聞けることですかねー。このチラシ評判良かったよとか。お客さんが行って楽しかったって言ってましたよーとか。
派生したこと
主にネット拡散したことをキッカケに派生したこと。
ローカルラジオ出演の話が来た
びっくりしました。ほんの5分くらいのイベント紹介コーナーだったけど。
メディア関係の方々は常にイベント情報などをリサーチしてるらしく。主に使ってるのはやはりネット検索。そこで情報拾って、お話が来たみたいです。うまいことアンテナに引っかかったらしい。
ローカルテレビ中継の話が来た
こちらも同じく。びっくり。よくあるイベント中継で数分ずつ、全部で10数分くらいの枠。こちらも若いディレクターさんに情報源聞いたところ、Twitter→FBページだったようで。Twitterでキッカケになる情報拾って、詳細ページをさらに見て、というパターン。FBだと関わっている人の実名とか何してる人とか誰と繋がってるかで全体像見えるので、変なイベントじゃないかどうか、みたいなのは確認しやすいのかも。
ちなみにイベント自体にじゃないですが、会場の建物に対するテレビ取材依頼も別で来ました。
ローカル情報サイトのアカウントにシェアされた
長崎地元民が結構チェックしている「長崎まちねた。」というサイトがあるんですが。ここのTwitterとFacebookアカウントにRTやシェアされたのが影響あったっぽいです。
20代前半の子とか聞いたらこれでした。使っているツールとしては、Twitterはどうしても情報多すぎて個人発信は埋もれがちなのですが、こういうアカウントに拾ってもらうと一気に拡散しますね。うまく拡散した時に一番広がるのがTwitterの良いところ。
あと、あとから気付きましたが、日本酒カレンダーさんにもいつの間にか載ってたっぽい。
他のブロガーさんが紹介してくれた
ネット上でのみ交流のあった長崎の着物好きさんが私の発信を見て、ご自身のブログとInstagramで紹介してくれました。着物ブロガーさんとしては私より長くやってる方だし、オシャレな方だし(インスタのフォロワー数は私の4倍だし!)とても有り難かったです。
全体の印象として、何見て来た?って色々な人に聞いた時に、Twitterを入り口として見つけて、その他のページ等を検索してっていうのは多かったですね。
別でローカル雑誌の方にもちらっと話聞きましたが、やっぱり検索で調べることが多いそう。ラジオ、テレビの人と同じように。
そういう意味では、Twitter+詳細が載ってるサイトの組み合わせで用意しておくのがいいんじゃないかと思います。
やっておけば良かったこと
イベントやってみて気付いたこと。主催・出店者のふだんやってることの宣伝物(名刺など)と、この後のイベント予定の案内物(チラシなど)は用意しておくべきだったなーと。後から思いましたね。いくつかはあったんだけど、みんな欲が無いというか、そこまで頭回ってなくて。
興味をもってくれた人に告知する「次のもの」を用意してなかった。次に繋げなきゃいけなかったんですよねーせっかく来てくれたんだから。
特に、着物今から始めようと思って...というビギナーさんが来てくれてたので、着付けレッスンとかビギナーさん向けの次のイベントなどを用意しておくべきだったなーと。
それで色々考えて、「長崎キモノinfo.」という着物情報を発信するFBコミュニティとTwitterアカウントを、イベント後に思い立って作ってアナウンスしました。今後の情報はここをフォローしてください!って意味合いで。これは事前に準備して、イベント時に直でアナウンス出来ればベストだったよなーと思います。
まとめ
まとめると、集客でやっておくといいのは
- チラシ(紙かデータ)は来てほしい人を想定して作る
- SNS拡散は「Twitter+詳細ページ」の組み合わせがベター
- ネット上でシェアされやすいように、情報のタネを色んな場所に蒔いておくとさらに良い
- リアルな場所での宣伝もしておく(生の地元の情報を聞けるので)
- 来てくれたお客さんへ「次に繋がる情報」を用意しておく
まとめたら、もの凄くギュッとした感じになりましたが...
私と同じように地方都市で、
着物やその他のマイナーなジャンルのイベントを開催する方に
少しでも参考になれば幸いです。
色々とこうした方が良かったかなーと思うところも多々あったので、
それは次回開催の時に生かしたいなーと思います。